2025年03月09日

mRNAワクチン後遺症-スパイクタンパク免疫染色診断法

スパイクタンパク免疫染色診断法により後遺症の原因が、ウイルスによるものかコロナワクチンによるものなのかが分かるようになったそうです

コロナ後遺症.jpg


◆ コロナウイルス感染による後遺症

⇒病巣にスパイクタンパクとNタンパク(ウイルスの遺伝子結合たんぱく)が同時に発現

◆ ワクチン後遺症

⇒病巣にスパイクタンパクのみが発現



posted by Neo at 03:13| 東京 🌁| Comment(0) | コロナウイルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月08日

キンミズヒキ

ファンケルが老化を細胞を取り除くサプリを発売するそうです。

その成分は、キンミズヒキから抽出されたアグリモールというものでポリフェノールの一種です。キンミズヒキは、バラ科キンミズヒキ属の多年草で、日本や中国で古くから食用や薬用として利用されてきました。

◆ アグリモールの特徴

  化学構造:フロログルシノール骨格を持つ化合物。

  種類:アグリモールA、B、C、D、Eなどが確認されている。

◆ 効果と研究
 
 アグリモールを含むキンミズヒキ抽出物には、以下のような効果が報告されています:

 抗酸化作用

 抗炎症作用

 抗がん作用

 認知機能改善作用
 
 肝保護作用

 抗ウイルス作用


ファンケル、老化細胞を除去する成分を特定 世界初 機能性表示食品の開発へ

ファンケルは6日、身体機能を低下させる老化促進物質を分泌する「老化細胞」を除去する成分を世界で初めて特定したと発表した。同社は人体への負担が軽い老化細胞の測定方法を確立。バラ科の「キンミズヒキ」に含まれる抗酸化物質「アグリモール類」を摂取すると、体内の老化細胞が減少することを突き止めた。

同社は40歳~60歳未満の日本人男女110人を対象に臨床実験を実施。キンミズヒキ由来のアグリモール類を含んだサプリメントを飲用した男性グループで老化細胞の減少を確認したという。

老化細胞は細胞分裂が停止し、修復などの本来の機能が失われた細胞で、老化促進物質を分泌する。老化の原因のひとつとされ、マウスを使った実験では、老化細胞を除去したマウスは老化細胞を移植したマウスに比べ、活発に動き回り、腎臓の機能も良好だったという。

これまでは人体にある老化細胞の量を測定することができなかったが、同社は、ウイルスに感染した細胞などを攻撃する免疫を担う「キラー細胞」に含まれている老化細胞を比較することで、わずかな採血で加齢の進行具合を判定できる測定方法を確立した。研究成果はスイスの栄養学に関する医学雑誌「ニュートリエンツ」に掲載する。

キンミズヒキは日本、台湾、中国など、アジアに分布しており、お茶として飲まれたり、おひたしや和え物、天ぷらなどとして食用されたりしている。同社は機能性表示食品などの製品開発につなげるという。(『ファンケル、老化細胞を除去する成分を特定 世界初 機能性表示食品の開発へ』
posted by Neo at 00:20| 東京 ☀| Comment(0) | アンチエイジング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月06日

FDA、睡眠時無呼吸症治療薬を初めて承認。


Zepboundという薬が睡眠時無呼吸症治療薬を初めて承認されたようです。

食欲を調節するGLP-1を活性化することで作用し、体重減少をもたらす薬のようです

FDA approves first drug to aid sleep apnea; drug also results in weight loss

According to the Mayo Clinic, obstructive sleep apnea is a common sleep-related breathing disorder that occurs when the throat muscles relax and block the airway.

Signs of obstructive sleep apnea could include snoring, gasping during sleep, early morning headaches, excessive sweating at night and fatigue.

Zepbound works by activating GLP-1 (glucagon-like peptide-1), which regulates one's appetite, resulting in weight loss.

MU Health Care endocrinologist Sowjanya Naha said it's important to note that this drug was approved to aid in sleep apnea, not weight loss.

"The other weight-loss medications have not been particularly studied or received FDA approval for the diagnoses of sleep apnea," Naha said.

Naha said the risk factors of obstructed sleep apnea include excessive body weight, genetics and preexisting health conditions.

As many people continue to struggle with insurance acceptances around the world, Naha said this could come in handy for those who struggle with both obesity and sleep apnea.

"If you have obesity your insurance may not cover weight loss medication for obesity, but if you have obesity with a moderate or severe obstructive sleep apnea then it's a medical indication where this drug is approved for that sleep apnea," Naha said.


(『FDA approves first drug to aid sleep apnea; drug also results in weight loss』
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2025年02月20日

近赤外線療法は肺の炎症を抑制することができる。

低レベルレーザー(光)療法(LLLT)で、肺の炎症が抑えられるそうです。

Pulmonology

Asthma, a chronic inflammatory disease of the airways, is characterized by an imbalance in the ratio of CD4+ T cell subtypes: TH1 and TH2. It is also known to involve various innate immune cell types (eosinophils, mast cells, neutrophils), cytokines (IL-4, IL-13, IFN-γ), and IgE [84–86]. Given that LLLT has shown promising anti-inflammatory effects in other disorders defined by an abnormal T cell response such as RA and AA as discussed above, it was evaluated as a potential treatment for allergic asthma. This is particularly relevant as most cases of allergic asthma are treated with inhaled and systemic glucocorticoid therapy, the latter of which has known significant, long-term side effects [87].

Wang et al. sought to evaluate the effects of LLLT as compared with inhaled budesonide in a rat model of allergic asthma. Animals were treated once daily with LLLT or inhaled budesonide for 21 days. There was no significant difference between LLLT and budesonide groups; however, compared with the asthmatic untreated control group, LLLT decreased overall inflammatory cell numbers in bronchiolar lavage (BAL) fluid and specifically decreased eosinophils. On histopathology, LLLT reduced the infiltration of inflammatory cells similar to budesonide. LLLT also reduced IL-4 and IFN-y levels in BAL and serum and serum IgE [88].

Souza et al. carried out an in vitro study of LLLT on U937 cells that are representative of alveolar macrophages in the setting of oxidative stress and lipopolysaccharide (LPS) as a model cell system of bronchial asthma and chronic obstructive pulmonary disease (COPD). The authors specifically looked at the mechanisms of LLLT in the U937 cells subjected to oxidative stress and the ability for LLLT to restore glucocorticoid sensitivity, which is thought to be a result of histone deacetylase (HDAC) inhibition [89]. Following treatment with LLLT, an upregulation of HDAC activity was seen in vitro with inhibition of LPS/H202-induced TNF-α and IL-8 secretion. This was reliant upon cAMP-dependent protein kinase A elevation and the inhibition of PI3K signaling, mechanisms proposed by the authors by which LLLT promotes anti-inflammatory effects. Further, with restoration of HDAC activity, LLLT was able to re-sensitize the U937 cells to the action of dexamethasone, where they had previously been glucocorticoid-resistant [90].

Although these studies provide some interesting mechanistic data, the in vivo asthma study in particular shows a less robust clinical effect in a TH2-mediated disease, consistent with the AD pilot data. Given the small number of pre-clinical and in vivo studies in humans and animals, the varying applications and wavelength of lasers, and the timing/duration of LLLT application during disease, it is difficult to conclude whether or not LLLT mechanistically is more efficacious in off-setting TH1/ TH17 inflammation. Repeated and more standardized clinical studies will be required to better interpret the impact of LLLT on inflammatory-mediated disease.(『Laser Light Therapy in Inflammatory, Musculoskeletal, and Autoimmune Disease』
posted by Neo at 20:20| 東京 ☀| Comment(0) | 炎症抑制 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】

<さまざまながん治療への応用につながることが期待される、新たな発見について>
がん細胞が健康な状態に戻る「分子スイッチ」が発見された。この画期的な研究成果を発表したのは、韓国・大田(テジョン)にある韓国科学技術院(KAIST)の研究チームで、新たながん治療が期待される。

本研究の筆者であり、生物学者のチョ・クァンヒョン(Kwang-Hyun Cho)教授は、「がん細胞を正常な細胞に戻すことができる分子スイッチを発見しました」と述べる。

正常細胞が不可逆的ながん細胞へと変化する直前の「臨界点」を捉えることで、この発見に至ったという。

「臨界転換」の瞬間を解明

研究者らによると、「臨界転換」とは、ある状態が特定の瞬間に急激に変化する現象を指す。たとえば、水が摂氏100度(華氏212度)で蒸気に変わるのもその一例だ。

がん細胞の形成過程においても、遺伝的・エピジェネティック(後成遺伝学)な変化が蓄積された結果、ある特定のタイミングで正常細胞ががん細胞へと転換する瞬間が生まれる。

チョ教授らのチームによると、発がんの過程、つまり「腫瘍形成(tumorigenesis)」において正常細胞は一時的に正常細胞とがん細胞が共存する不安定な状態になる段階があることが判明した。

システム生物学のアプローチを用い、この「臨界転換」を解析。がんの進行を制御する遺伝子ネットワークのモデルを構築し、それを基にがん細胞を正常細胞へと逆転させる「分子スイッチ」を特定したという。

さらに、大腸がん細胞を使った実験でこの手法を検証し、その結果、がん細胞が正常細胞の特性を取り戻すことが確認された。チョ教授は次のように述べる。

「本研究は、がんの発生プロセスにおいて細胞内で起きていることが遺伝子ネットワークのレベルで解明された初の事例です。これまで謎とされてきた現象の一端を明らかにしました。

がん細胞が形成される決定的瞬間にこそ、がん化を逆転させる重要な手がかりが隠されていることが初めて明らかになりました」

この技術が今後、さまざまながん治療への応用につながることが期待されている。(『がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】』
posted by Neo at 15:04| 東京 ☀| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月15日

両手のしびれは頚椎症!?

歯科で麻酔を打たれてからずっと、両手のしびれが取れないので脳神経内科を受診しました。

どうやら、
両手のしびれは頚椎症の症状である可能性があるようで、血液検査と後日CTを撮ることになりました。’(MRIは拒否)
頚椎症は、主に加齢による頚椎(首の骨)の変形が原因で起こる病気です。

帰りの車の中で「枕が合わないと頸椎を痛めることがある」ということを聞いたことがあることを思い出し、調べてみると「枕が頚椎症の原因になりうる」とありました。

逆流性胃炎の予防として枕を高くしていたのですが、それ低くすると手のしびれが軽減しました。

◆ 頚椎症の主な症状:

 ・ 両手のしびれや動きの悪さ

 ・ 首や肩の痛み

 ・ 腕の痛みやしびれ

 ・ 歩行障害

 ・ 排尿障害(重症の場合)

特に、両手の指がしびれたり動きが悪くなったりする症状は、頚椎症性脊髄症と呼ばれる状態を示唆します。この状態では、脊髄(頚椎の中を通る太い神経)が圧迫されることで症状が生じます。

頚椎症の診断には、問診に加えてX線やMRIなどの画像検査が行われます。治療法としては、薬物療法やリハビリテーションなどの保存的治療が一般的ですが、症状が重度の場合は手術が必要となることもあります。


◆ 頚椎症の診断に使われる検査は、通常以下の順序で行われます:

 (1)問診と神経診察:医師は患者の症状や経過について詳しく聞き取り、神経学的検査を行います。

 (2)レントゲン検査(X線検査):最初に行われる画像検査で、頚椎の変形や不安定性を確認します。

 (3)MRI検査:レントゲンで異常が見つかった場合や、神経症状が著しい場合に行われます。脊髄や神経根の状態を詳細に観察できます。

 (4)CT検査:必要に応じて行われ、骨の詳細な構造を観察するのに適しています18。

 (5)骨密度測定:骨粗鬆症の診断のために行われることがあります1。

 (6)脊髄造影検査(ミエログラフィー):通常は最後に行われ、安全性を考慮して実施されます。手術を安全に行う目的で実施されることもあります

◆ 画像検査から分かること。

(1)レントゲン検査

   最も一般的な検査で、以下の変化を観察します:

   椎骨の変形

   骨棘(骨のとげ)の形成

   椎間板の狭小化

   脊柱管や椎間孔の狭窄

   ストレートネック(頚椎の前弯消失)3

(2)MRI検査

   MRIでは以下の所見を確認できます:

   神経、椎間板、靭帯の状態

   椎間板の膨隆

   靭帯の肥厚

   脊柱管や椎間孔の狭小化

   脊髄や神経根の圧迫3

(3)CT検査

   CTは骨の詳細な構造を観察するのに適しています


◆ 頚椎症の薬物療法には、主に以下の種類の薬剤が使用されます:

 (1)鎮痛薬・抗炎症薬

   NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬):ロキソニン、セレコックス、ボルタレンなど

   アセトアミノフェン:カロナール、タイレノールなど

   これらの薬剤は、痛みや炎症を軽減するために使用されます。

 (2)筋弛緩薬

   ミオナール、リンラキサー、テルネリンなどが処方されます1。これらは首の筋肉の緊張を緩和し、症状の改善を助けます。

 (3)神経障害性疼痛治療薬

   リリカ(プレガバリン):通常の鎮痛薬が効かない場合に使用されることがあります

 (4)強オピオイド鎮痛薬
  
   トラマドール、トラムセット:激しい痛みに対して使用されることがあります

 (5)その他の薬剤

   ビタミンB12:神経の修復を促進するために使用されます

   ステロイド:神経の炎症を抑えるために使用されることがあります


◆ 予防法としては、以下が挙げられます:

 ・ 良い姿勢を保つ

 ・ 首のストレッチを行う

 ・ 適切な枕を使用する

posted by Neo at 23:02| 東京 ☀| Comment(0) | 頚椎症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月09日

メチレンブルーの抗酸化作用

ロバートケネディ議員がメチレンブルーを飲んでいるのを見たので調べてみるとメチルブルーには抗酸化作用があるようです。
ロバートケネディ議員と言えば、国民の健康を考えて活動してる議員でこんなことをしています。

・ 反ワクチン活動: ケネディ氏は、ワクチンに対して懐疑的な立場を取り、新型コロナウイルスのワクチンにも否定的。

・ 慢性疾患への取り組み: 肥満、糖尿病、自閉症などの慢性疾患の蔓延に対する取り組みを重視。

・ 食品安全: 食品に含まれる化学物質の削減について頻繁に言及。

・ FDA改革: 食品医薬品局(FDA)の解体や改革を提案。

・ 環境活動: 環境活動家としても知られており、有害化学物質や汚染物質から人々を保護することを重視。

https://x.com/i/status/1887189495394804143

メチレンブルーの抗酸化作用は、他の一般的な抗酸化剤と比較していくつかの点で優れている:

1. 多機能性: メチレンブルーは単に活性酸素種を中和するだけでなく、ミトコンドリアの機能を改善し、細胞のエネルギー代謝を向上させる。これは、他の多くの抗酸化剤にはない特徴。

2. 酸化還元サイクル: メチレンブルーは酸化型と還元型(ロイコメチレンブルー)の間を可逆的に変化する能力があり。この特性により、メチレンブルーは繰り返し抗酸化作用を発揮できるため、効率的に酸化ストレスを軽減。

3. 電子伝達系への直接作用: メチレンブルーはミトコンドリアの電子伝達系に直接作用し、ATP産生を促進します。これにより、細胞のエネルギー代謝が向上し、酸化ストレスへの耐性が増加します。

4. 特殊な治療効果: メチレンブルーはメトヘモグロビン血症の治療薬としても使用。この特性は、他の一般的な抗酸化剤にはない独特の利点。

5. 低用量での効果: メチレンブルーは低濃度で効果を発揮するため、副作用のリスクを最小限に抑えつつ、効果的に抗酸化作用を発揮で。

ただし、メチレンブルーの使用には注意が必要です。特に、グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症の患者では、メチレンブルーが有害な影響を及ぼす可能性があります1。また、メチレンブルーは医療用途で使用されるため、一般的な抗酸化サプリメントとは異なり、医師の指示のもとで使用する必要があります。

歯科で麻酔を打ってから手のしびれや集中できないという症状が続いているのですが、メチレンブルーは、ミトコンドリア機能の改善、抗酸化作用の他に神経保護作用もあるようなのでこの薬が効くのではと思っています。

メチレンブルーは以下の症状や状態に対して効果があり :

a. ブレインフォグ(頭がモヤモヤして集中できない状態)の改善

b. 長引く疲労感の軽減

c. 記憶力低下や軽度認知症の症状改善

d. うつ状態や無気力などの精神症状の緩和

e. ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)による倦怠感や筋力低下の改善

f. メトヘモグロビン血症の治療

g. 神経機能の保護

h. 敗血症性ショックの改善

i. マラリアなどの感染症治療(抗菌作用による)

j. アルツハイマー型認知症における神経変性の阻害

k. 不安神経症や恐怖症の症状緩和

ただし、NOは毒物として厚生労働省のサイトには載っています。(『職場の安全サイト』)

この他にもNOがもたらす疾患もあるようです。(『2025年02月09日 NOは有害なのか?』)

posted by Neo at 09:14| 東京 ☀| Comment(0) | 一酸化窒素 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

NOは有害なのか?

ノーベル賞受賞者の研究により、NOは、血管を拡張する効果を持っていることからNOを産生するL-アルギニンやシトルリンの服用が健康に良いと言われていますが、NOが下記のような害になることが分かったようです。

 1. NOはDNAメチル基転移酵素の活性を抑制し、DNAの脱メチル化を引き起こすことが発見。
 2. NO産生を阻害することで、トキソプラズマ感染時の免疫抑制を回避できる可能性があり。
 3. NO産生阻害薬の開発に成功し、酸化ストレスによる腫瘍形成モデルに対して効果的であることを確認

(『2018年09月12日 動脈硬化改善に一酸化窒素(NO)  L-アルギニン & L-シトルリン』


NOには血圧を安定する採用があり、現には、私の最高血圧は160台から130台へと下がりました。(『2024年07月18日 アルギニンとシトルリンで血圧が下がる。』

また、NOの産生障害が肺気腫を引き起こすという研究結果もあります。(『2024年07月01日 一酸化窒素(NO)産生障害が肺気腫を引き起こすことを発見』

一酸化窒素はDNA修飾の制御因子であることを発見――特異的阻害薬の開発に成功し、がんなどの疾患治療薬としての応用に期待――

発表のポイント

DNAのメチル化修飾は遺伝子発現を制御していますが、環境やストレスによって変化し、様々な疾患発症に関与しています。
この修飾が体内でどのように制御されているかは不明でしたが、一酸化窒素(NO)1)がDNAメチル基転移酵素の活性を抑制していることを初めて見出しました。
阻害薬の開発に成功し、酸化ストレスによる発がんモデル(腫瘍形成)に対して極めて有効的に作用することを確認しました

発表内容

 岡山大学学術研究院医歯薬学域(薬) 上原孝教授と米国スクリプス研究所 スチュアート・リプトン(Stuart A. Lipton)教授、東京薬科大学生命科学部 伊藤昭博教授、理化学研究所生命機能科学研究センター Kam Y.J. Zhangチームリーダー、鳥取大学医学部 岡田太教授、徳島大学先端酵素研究所 片桐豊雅教授、東京大学大学院農学生命科学研究科 内田浩二教授らの国際共同研究グループは、一酸化窒素(NO)がDNAの脱メチル化を引き起こし、その結果、疾患関連遺伝子が誘導されることを突き止めました。この現象を阻害する薬の開発にも成功し、NOによる腫瘍形成が劇的に抑制されることを明らかにしました(図1)。この研究成果は2023年2月4日、英国の総合科学雑誌「Nature Communications」にArticleとして掲載されました。
高等生物はDNAやヒストンの化学修飾によって遺伝子発現レベルを調節するエピジェネティクスと呼ばれるシステムを備えています。この機構の破綻は多くの疾患発症に関連していることが分かりつつあります。NOは血圧調節、記憶形成、殺菌などの重要な役割を担っていることが知られていますが、今回、DNAの化学修飾を調節する生体内因子であることが明らかになりました。
本研究成果は、NOがゲノムDNAメチル化調節を介して様々な遺伝子発現を調節していることや病態発症にも関与していることを示しました。今後、健康維持だけでなく、がん、中枢神経変性疾患、新型コロナウイルス感染症などの発症原因の解明に繋がることが期待されます。(『一酸化窒素はDNA修飾の制御因子であることを発見――特異的阻害薬の開発に成功し、がんなどの疾患治療薬としての応用に期待――』


posted by Neo at 09:02| 東京 ☀| Comment(0) | 一酸化窒素 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月21日

ガスコンロの使用が認知症のリスクを上げる

ガスコンロの使用に関しては、室内の空気質に悪影響を与える可能性が指摘されていますガスコンロの調理をした後の空気は、大気汚染の外出禁止アラートが出る直前の100倍くらい汚染されているようで、これが認知症の発症に関係しているようです。 また、喘息の原因もなっているようです。 喘息の原因になるよなものはCOPDの原因にもなり得るわけで、肺の事を考えるなら、IHクッキングヒーターにして、暖房はエアコンか、排気を外に出すクリーンヒーターにすべきです。

 ・ ガスコンロの使用により、室内の空気中のベンゼン濃度が上昇する可能性がある
 ・ ガスの燃焼が不完全な場合、炭化水素分子が再結合してベンゼン(C6H6)を形成する
 ・ ベンゼンは白血病などの血液がんのリスク上昇に関連する化学物質である
 ・ ガスコンロから排出されるベンゼンが家中に広がり、何時間も漂い続ける可能性がある
 ・ ガスコンロと小児の呼吸器系健康に関するメタ分析を行った結果、ガスコンロのある家に住む子供たちは、一生の間に喘息を発症するリスクが24%高く、現在喘息を持っているリスクが42%高った




ガスコンロの使用によって室内の空気中のベンゼン濃度が上昇する可能性のあることが、米スタンフォード大学ドア・サステナビリティ学部のRobert Jackson氏らの研究で示された。ベンゼンは、白血病などの血液がんのリスク上昇に関連することが指摘されている化学物質だ。この研究からは、ガスコンロから排出されるベンゼンが家中に広がり、何時間も漂い続ける可能性も示唆された。この研究結果は、「Environmental Science & Technology」に6月15日掲載された。

 研究グループによると、米国ではガスで調理する家庭が全家庭の3分の1以上を占めており、その数は約4700万世帯に上るという。Jackson氏らによると、これまでの研究は、調理器を使っていない状態のときに漏出したガスに注目したものが多かった。例えば、米ボストンの69地域のガス調理器と屋外のガス配管から排出された未燃焼ガスを採取して調べたところ、ベンゼンやトルエン、エチルベンゼン、キシレン、ヘキサンなど、少なくとも21種類以上の有害な大気汚染物質がガスに含まれていたとする研究結果が、2022年6月に「Environmental Science & Technology」で報告されている。さらに、室内のガスコンロからのメタン排出量の約4分の3は、非使用時のコンロやその近くの配管から排出されていたとする研究結果も2022年1月に同誌で報告されている。

 これに対して、Jackson氏らの今回の研究は、ガスコンロおよびプロパンガスコンロ使用時のガス燃焼によるベンゼンの排出量を初めて調べたもの。同氏らは、米カリフォルニア州とコロラド州の87世帯に設置された、強火に設定したガスコンロ54台とプロパンガスコンロ11台、高温(約177℃)に設定したガスオーブン47台とプロパンガスオーブン9台から排出されるベンゼンの量を測定し、電気調理器からの排出量と比較した。

 その結果、これらのガス調理器の使用に伴う1分間のベンゼン排出量は平均2.8〜6.5μgであったのに対し、強に設定した電気コイルや赤外線を用いたコンロと高温に設定した電気オーブンからのベンゼン排出量はそれぞれ平均0.28μgと0.23μgにとどまることが明らかになった。IH調理器ではベンゼンは検出されなかった。また、ガス調理器の使用に伴う燃焼ガスからのベンゼン排出量は、ガス調理器から漏れた未燃焼ガス中の排出量よりも数百倍高いことも判明した。さらに、ガスコンロとプロパンガスコンロの使用により排出されるベンゼンは家中に広がり、コンロの使用後数時間にわたって、寝室のベンゼン濃度が慢性的な健康問題を引き起こし得るレベルで残存する可能性も示された。

 こうした結果を受けてJackson氏は、「油田や製油所で発生する炎や高温環境で生成されるベンゼンが、家庭のガスコンロの炎でも生成されることが判明した」と話す。また、「十分な換気により汚染物質の濃度を下げることはできるが、換気扇にはベンゼンへの曝露を減らす効果はない場合が多いことも分かった」と付け加えた。

 天然ガスを燃焼させると二酸化窒素や、呼吸器症状の増悪をもたらす微小粒子状物質などの汚染物質が放出されることが分かっている。2013年に報告されたメタ解析では、ガスコンロが設置された家庭の子どもは、ガスコンロがない家庭の子どもと比べて喘息のリスクが42%高いことが示されている。また、2022年に報告された解析では、米国の小児喘息の約13%はガスコンロに起因していると推定されていた。

 Jackson氏らは、ガス調理器から排出される汚染物質への曝露量を減らす対策として、レンジフードの使用や調理中は窓を開けることに加え、ホットプレートや電気ケトル、オーブントースター、スロークッカーなどの電気調理器具の利用を推奨している。(『ガスコンロの使用で血液がんリスクを高める化学物質が排出』



排気ガスと認知症の関連性については、カナダの研究機関「パブリック・ヘルス・オンタリオ」が行った調査で、交通量の多い道路の近くに住む人々の認知症発症リスクが高まることが示されています

 ・ 主要道路から50メートル以内に住む人は、認知症発症率が一般より7%高い
 ・ 50〜100メートルでは4%高い
 ・ 101〜200メートルでは2%高い
 ・ 特に都市部で、主要道路から50メートル以内に長期間住んでいる人は、認知症発症率が12%も高かった

<カナダの研究機関の調査で、「交通量の多い」道路の近くで生活している住民の認知症の発症率が一般より12%も高い、という結果が>(写真:排気ガスに煙るインド・デリーの道路)

「交通量の多い道路の近くで暮らすと認知症のリスクが高まる」――カナダの研究機関が公表した調査結果が、生活環境と認知症の関係で新たな議論を呼んでいる。

 医学雑誌ランセットのサイトで今週公表されたこの調査では、カナダの研究機関「パブリック・ヘルス・オンタリオ」が、2001~2012年の期間、オンタリオ州在住の住民約660万人を対象にして、住居と道路の間の距離と、認知症、パーキンソン病、多発性硬化症の発症率の関連を調べた。

 その結果、交通量の多い道路から50メートル以内に暮らす住民は認知症を発症する割合が一般住民より7%高く、50~100メートルでは4%、101~200メートルでは2%高かった。200メートル以上離れて住んでいる人には発症率の上昇は見られなかった。

 特に都市部で、調査期間中ずっと主要道路から50メートル以内で生活している人では、認知症の発症率が12%も高かった。割合は小さいが明らかにリスクは高くなっている。

 パーキンソン病や多発性硬化症の発症率には、道路の近くに住んでいることとの関連は認められなかった。

【参考記事】インドのデリーを覆った「有毒ガス」の正体

 これまでにも、大気汚染や車の通行による騒音が、脳内の白質を委縮させて認知機能を低下させることは指摘されている。

 今回の調査では、排気ガスが脳に有害な影響を与えるかどうかまでは断定できなかった。排気ガス以外の都市環境に起因する不健康なライフスタイルによって心肺機能が低下し、結果として認知症の発症率が高まった可能性もある。

 このため専門家の見解は分かれている。都市部での大気汚染の重大さを指摘する調査結果だという評価もあるが、一方で交通量以外の生活環境が調査結果に関係している可能性が残っているからだ。

 しかし調査を実施した研究チームのメンバー、レイ・コープスは、この結果を考慮して、都市部の住民は、脇道を歩いたり、公園でジョギングしたり、交通量の少ない道をサイクリングしたりして排気ガスを回避する選択ができるとアドバイスしている。さらに「都市計画の段階で、住民に排気ガスに多くあたらないように街をデザインすることが必要だ」と、話している。(『排気ガスを多く浴びると認知症になりやすい? カナダ研究機関の調査結果で』
posted by Neo at 17:55| 東京 ☀| Comment(0) | 認知症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月19日

pre-COPD

多くのCOPD患者は症状が進行してから初めて病院を受診するため、初診時の一秒量はすでにかなり低下していることが多いようです。
一般的に、「どうもおかしい。。。。病院へ行ってみよう」と呼吸器科を訪れるときの一秒量は、大体、1700ccくらいになっいることが多いようです。

スパイロメトリー検査で一秒率が70%を切るとCOPDと診断されますが、そうでなくても下記の症状がある人は注意が必要です。

・痰や咳を慢性症状として認める患者。

・スパイロメトリーで1秒量は同性の同年齢者よりも低いことと、肺拡散能検査が低値。

・胸部CTで肺気腫や細い気道の壁が炎症により肥厚している。

このような人をpre-COPDと呼び、この段階から悪化させないような治療が必要になるようです。


(『No.147 COPD発症の前段階とは何か?』




posted by Neo at 00:28| 東京 ☀| Comment(0) | COPDとは | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする